2019年に誕生した新星ヴォーカルアンサンブル emulsion(エマルシオンと読みます)のデビューコンサートが2月6日に開催されます。
2020/2/6
19時開演
五反田文化センター音楽ホール
チケット予約はこちらから!
完全帰国して2年目となる2019年は、「アンサンブル歌手を名乗れるくらいうたうこと」を密かに目標として生活してきていました。櫻井元希くんのSalicus Kammerchorでバッハモテット全曲をうたったり、師匠ゲオルク・グリュンが来日して古巣のザールブリュッケン室内合唱団でうたったり、花井哲郎さんのヴォーカルアンサンブル・カペラの新潟公演にご一緒させていただくなど実際にさまざまなアンサンブル歌唱活動にも取り組み、たくさんの世界をまずは垣間見ることができた1年だったと思います。
そんなアンサンブル歌唱活動における僕的なハイライトがこのemulsionでの活動です。光栄なことに主宰の富本泰成くん(彼の渾身のウェブサイトぜひ読んでください)にお声がけいただき、共にうたわせていただくことになりました。
emulsionというのは《乳化》という意味のことばで、水と油のような一見相反するようなものがなにかをキッカケに毅然一体となる、転じてアンサンブル音楽においてもそうありたいね、という期待が込められたネーミングです。
メンバーは僕(合唱指揮者)のほかには櫻井元希(指揮者・古楽演奏家)、富本泰成(声楽家、ヴォイストレーナー)、松村湧太(歌手・尺八奏者)、渡辺研一郎(ピアニスト・古楽演奏家)というかなり多様な音楽性をもった顔ぶれ。さらにデビューコンサートではBarbershop歌唱を仲光甫さんにスーパーバイズしていただくという素晴らしいチーム構成になっています。
プログラムはチラシ画像をクリックしていただくと拡大してご覧いただけます。
前半は「祈り」をテーマにグレゴリオ聖歌からのルネサンス、イギリスバロック、ドイツ教会音楽からの黒人霊歌、そして現代ヴォーカルグループのナンバーまで。チラシ表面のラーメン○郎そのままのようなこれまで類を見ない多様性爆盛のプログラムです。(なおこの○郎画像は、スーパーバイザー氏が実際に食べた○郎の写真が元になっているとか…)
後半は「乳化の向こう側〜果てしない撹拌の彼方に〜」という悪ノリがすぎるサブタイトルが示されていますが、これはわれわれ6人のうちの4人からなる小グループを何パターンもつくって、それぞれでバーバーショップ、ルネサンスマドリガルを立て続けにうたってみるという試みです。6人で4人のグループなので、ひとりで何グループにも所属してその都度異なるパートを務めながら稽古を進めています。これがすごく面白いのは、同じたった6人でも組み合わせ方が少し違うだけで全く異なる響きのバランス(乳化具合)がうまれるというところです。アンサンブルにおいて、あるいは他人と関わることにおいて、常にひとつの正しいやり方が存在するのでは絶対にない、ということを身を以て体験しています。
稽古も佳境に入っていますが…きっと「面白かった!」と愉快な足取りで家路につけるようなコンサートになると思います。座席に限りがあるので興味がある方はぜひこちらからチケット予約をお願いします。お早めにどうぞ!
ソプラノをうたい、テノールをうたい、ベースをうたい、テナー(テノールに非ず!)をうたい、リードヴォーカルをうたい、バリトンをうたう、それも一晩でそれらすべてうたう柳嶋がみられるのはこのコンサートだけです。怖いものみたさで是非お越しあれ…!