サリクス・カンマーコア J. S. バッハのモテット全曲演奏会

掲題どおりのコンサートにテノールのメンバーとして出演します。
BWV Anh. 159 “Ich lasse dich nicht, du segnest mich denn”を含めたJ. S. バッハのモテット7曲すべてを1回のコンサートで演奏します。

【Salicus Kammerchor第5回定期演奏会】

5月8日(水)19:15開演
豊洲シビックセンター ホール
tiget.net/events/45769

5月13日(月)19:15開演
武蔵野市民文化会館 小ホール
tiget.net/events/45770

帰国以来ご一緒することの多い櫻井元希さんの主宰・指揮による、「ネウマ的にバッハをうたう」ことをコンセプトに5年前に誕生したサリクス・カンマーコア。ドイツに留学していた当時から、僕にとって興味津々の気になる存在でした。今回お声がけいただいてご一緒できることがうれしく、またエッセンスを浴び尽くしたい思いでリハーサルに全参加(笑)。初めてご一緒するので常時戦々恐々としていますが、2つの本番がすごく楽しみです。

「ネウマ的にバッハをうたう」というこのグループの掲げるコンセプトについて、僕がなにかここで詳細に言語化できるような経験と知見はまだとても持ち合わせていないので語ることは控えますが、それに則って曲のディテールに都度向き合うときには、それはまったく自然で、有機的で、「ふつう」の感じがすることがとても面白いことだなあと感じます。留学中にうたっていたいくつかのアンサンブルで、とくにそれらが良い調子で取り組めていたときに漠然と感じたことと似ているようにも思われました。

そして「ふつう」と書いているのですが、そのためには譜面のある情報を処理する習慣、発声体としての自身の思考上の/身体的な癖、などなどについてそれを客観視ないしは決別する必要がある場面が多々、ありました。

しかし本来曲のことを深く理解するプロセスというのはこういうことなのだろうと思います。そういう意味でこれを「ふつう」としたい。これに対する具体的な足がかりとして「ネウマ」という概念に目をつけたことは本当に素晴らしいなと思いました。

仲間達と。St. GallenとLaonの古ネウマがあしらわれたサリクスTを着てます。

ぜひ、私たちの試みを会場でお聴きになって下さい。チケットは上記リンクでまだ受け付けています。