2015年に、僕と、同じく欧州で研鑽を積む指揮者の谷郁さん(オーストリア・ウィーン在住)と共に設立したセミ・プロフェッショナルの室内合唱団vocalconsort initium(ヴォーカルコンソート・イニツィウム)の第1回演奏会でした。
第1回といいますが、実は2015年3月に賛助出演と言うかたちでデビュー演奏しており、今回が初の主催演奏会ということでした。
僕の指揮では、H.シュッツのSelig sind die Toten<死せるものは幸いである>と、M.レーガーのO Tod, wie bitter bist du<死よ、お前はなんと苦しいのか>を演奏させていただきました。
また、友情出演として女声アンサンブル八重桜、男声アンサンブル八咫烏(いずれも主宰富本泰成さん)にご出演いただき、さらに僕の指揮でClytus Gottwald編曲によるマーラー、ラヴェルの16声合唱を演奏させていただきました。
谷さんの指揮では、H.ディストラーの死者の舞踊<Totentanz>を演奏しました。フルートソロ(西下由美さん)に加えて、演者(死神役:佐藤二葉さん、死者:合唱団員)による対話の入るおもしろい作品です。元の台本はドイツ語ですが、今回はオリジナル日本語訳にてお送りしました。
会場は満席で温かい空気に満ち溢れており、私達もよいパフォーマンスを発揮できたのではないかと思います。
vocalconsort initiumでは、僕と谷さんの視点で今後も新鮮な合唱音楽の姿をお届けできればと思っています。次回第2回にもどうぞご期待ください。